RiG++ブログ2020

RiG++の2020年ブログです!

Flashゲームを振り返る1カ月

はじめに

RiG++DTM課一回生のDJふぁなしと申します。

プロジェクトを2つ掛け持っていたり、DJイベントに出たりとそれなりに多忙な日々ですが、毎日Flashゲームに勤しんでおります。

Flashについて

突然ですが、ウェブサイト上でアニメーションやアプリケーションを動作させる「Adobe Flash Player」というソフトウェアをご存じでしょうか。

1996年に初期版がリリースされて以来、インターネット上でFlashを用いた様々なコンテンツが制作され、広く親しまれてきました。特に、一般的に2000~2009年頃は「FLASH黄金時代」と呼ばれ、動画投稿サイト「フラッシュ倉庫」をはじめとする数々のサイトが登場し大変な人気を博しました。

Youtubeニコニコ動画がまだ主流で無かった時代には、Flashのコンテンツ形式の一つであるswfを用いた小規模な動画サイトが多数存在していました。

(昔からニコ厨&ROM専VIPPERだった私の故郷です。

「ぽまいらケコーン汁wwwwwwww」とか皆で言っていた時代です)

そして、技術の発展に伴って2004年ごろから急速に勢力を拡大していったのがFlashゲーム市場です。2006年にはFlashをはじめとしたオンラインゲームの投稿サイトであるKongregate が設立されたり、Flash作品全般のポータルサイトであるNewgroundsが普及したりと、ゲーマーの間でFlashゲームが注目を集めていました。

日本国内では、2000年頃からすでに始まっていた「RPGツクール2000」の大ヒットによるフリーゲームブームに対抗するような形で広まり、2007年にはのちにFlashゲームの大御所となる「すずぬーと」氏が同名のウェブサイトを設立し、その高いクオリティと斬新なゲームシステムで次第に知名度と評判を上げていきました。

そんなこんなで絶頂期を迎えていたFlashゲームでしたが、今度は時代の変化によってだんだんと廃れていくことになります。その最たる要因が、ほとんどFlashの上位互換とも言えるHTML5の台頭です。Flashと比べて動作も軽く、セキュリティ面でも強固なHTML5はゲーム業界だけでなく多くのインターネット上のコンテンツに多大な影響を及ぼし、一部のサイトではFlashによって製作されていたゲームをHTML5に変換する作業も行われ始めていました。

また、2010年代にフリーゲーム等のプラットフォームがPCからスマートフォンタブレット等の携帯端末に移行しつつあったこともFlashの退廃に拍車をかけました。そして2017年7月にAdobe公式からサービス終了が予告され、2020年12月末で完全にサポートが終了します。

そこでこの12月の間に、懐かしいFlashゲームを振り返ろう。というのが今回の趣旨でございます。長々とFlashゲームに関する説明を致しましたが、ここからは人生の半分以上をFlashゲームと共に過ごした私がお勧めしたい名作をご紹介します。当記事をご覧の皆様も、興味の沸いたゲームがあれば是非一度足を運んでみてください。

(私の趣味の関係上、国産ゲームに絞ります。すみません・・・)

 

・「都道府県対戦」

 

前述すずぬーと氏の代名詞にもなったこの作品。

47都道府県のうち好きな1つを選んで他都道府県を制圧し、日本を統一するのが目的の戦略シミュレーションゲームです。同ジャンルのコンシューマーゲームの名作「信長の野望」を思わせるコンセプトでありながら(「信長の野望」との関連性は後に製作者自らも語っております)、その戦略性の高さと絶妙なゲームバランスには目を見張るものがあります。

侵攻の流れとしては、剣や弓などの武器を用いる様々な種類の「兵玉」を各都道府県に配備し、その指揮を執りながら他県との戦闘をリアルタイムで行います。

素朴なデザインながら白熱する多対多の戦闘は何度見ても心躍るもので、目まぐるしく動く戦場の臨場感を楽しむことができます。

また、このゲーム最大の要素と言えるのが豊富な戦略で、設備と兵力のバランスや、ユニット・戦術の使い方など様々な要素が交錯する中、周囲の状況を把握しつつ制圧への道筋を立てて都道府県を攻めていく様はまさに戦略シミュレーションゲームの醍醐味と言えるでしょう。

また、最短日数でのクリアを目指したり独自の戦略を編み出したりする楽しみ方もあり、クリアした後も何周でも遊べるゲームだと思います。

 

ちなみに私は九州から始めて早めに島根落としとく派です。

岡山に取られてたまに詰みます。おのれ地元。(岡山出身)

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都道府県対戦

・「サモンメイト」

こちらはFlashの有名サイト「シフトアップネット」の作品です。このゲームはドラゴンを召喚する魔物使いとなって、たくさんの魔物たちを従えながら平和を脅かす敵を打ち破る、本格ファンタジーRPGです。

シンプルながら奥深さを感じさせるゲームデザインに画像集「Rド」の精美なドット絵が相まって、レトロ風でありながら現代のゲームにも劣らない、「これこそがRPGの王道だ」と言わんばかりの壮大な世界観を形成しています。

また図鑑集めや裏ボス、転生に対人戦などクリア後のエンドコンテンツがとても豊富であり、どれだけ遊んでも飽きのこない素晴らしいゲームだと現役10年目の私は思います。なんだかんだ20周位クリアしました。

このゲーム最大の魅力はモンスターの育成にあります。

倒した敵を仲間にすることでパーティを強化していくシステムであり、新しいマップを攻略する度に仲間の幅が広がったり、新しい装備が手に入ったりとRPGの面白さを存分に感じられる仕様であり、どこか懐かしいような不思議な感覚を味わうことができます。

ある程度ゲームを進めると、モンスター同士を合成して別のモンスターを生み出す「吸収」が可能になるのですが、シフトアップネットの別作品「モンスターメイト」から踏襲されたこの機能が非常に素晴らしく、レアモンスター収集やステータス強化などパーティを彩る要素となっています。

モンスターの属性や装備、覚えさせる魔法など人によって様々な編成が可能な点も評価が高く、パーティの自由度の高さに驚かされることでしょう。

どれ程かというと、最弱のモンスターであるスライムだけで構成されたパーティであっても構築(いわゆるビルド)によっては対人戦の勝率が6割を超えたりします。実体験。

このようにゲーム単体で見ても非常に出来の良いサモンメイトですが、それを運営するシフトアップネットのユーザーへの深い配慮もまた本作の長所となっています。

2010年5月8日に「サモンメイト(仮)Ver.0.3」として始まったこのゲームですが、驚くべきことに今日に至るまでアップデートが不定期で実施され、緻密な不具合の修正やバランス調整、新機能の実装までもが行われています。

さらに、ユーザーの声も迅速かつ丁寧に反映されています。過去に私がUIに関する改善案を連絡フォームから送った際には翌日に返信があり、なんとその2週間後にはアップデートで実装されていました。(これに関しては技術も相当凄い。)

また本作はiOSAndroidでも配信されているため、Flash終了後も遊ぶことができます。過去にサモンメイトをプレイした経験のある方も、この機会にもう一度サモンメイトに帰ってみてください。

色々な部分の変化や新たな機能などにより、懐かしくも新鮮な気持ちでプレイできると思います。

 

追記

対人戦無吸収クラス全国一位としてゲームプレイに関して少々語ります。

10月に行われたアップデートにて、パーティの編成数(厳密にはsize数)上限が上がりました。

これによって何が起きたかというと、アップデート前にゲームを引退してしまった、もしくはパーティーを更新していない人たちと対人戦で当たると実質的に数で勝っているためかなり有利な状況を作り出すことができます。要するに、今は新規勢にとってかなり参入しやすい環境になっています。

また、対人戦以外の通常プレイにおいてもプレイヤーをサポートする機能が昔と比べて格段に増えているため(特にレフライ)、じっくり育成を楽しみたい方にとっても最適なタイミングだと思います。最近はフレンド機能も追加され、一人でも複数人でも楽しく遊べるようになっています。

 

面白さは私の十年間が全力で保証致します。サモンメイトはじめましょう!!!!

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サモンメイト

・「イニシエダンジョン」

2015年7月に公開された、比較的新しいゲームです。「フリゲ2015 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム」という投票型イベントにおいて、当時かなりの話題作であった「ざくざくアクターズ」を抑えて一位を獲得した実力のあるゲームでもあります。

高い難易度とリピート性が魅力の硬派なダンジョン探索型アクションRPGゲームであり、不思議のダンジョン系のローグライクのような一面も持ち合わせる独特な作品です。

このゲームの特筆すべき点として、ダンジョン内で死ぬと経験値、装備、所持金すべてをロストします。なかなか厳しい仕様ですが、そのギリギリの緊張感が本作の特色となっています。

また、このゲームを進めていくうえで要となるのがアイテムの収集要素です。

ダンジョン内で入手できる武器にはステータスアップ等のオプションが付与されていることがあり、現在の装備と照らし合わせて良い武器を厳選しながらダンジョンを周回する楽しさがあります。特別な効果を持ったユニーク装備も様々な種類があり、コレクション要素も奥深いです。

シビアではありますが手軽にプレイ可能なゲームなので、Flashが終わる前に一度遊んでみて頂きたいゲームの一つです。

 

余談ですが、このゲームでは町の草を刈ると低確率で主人公の何倍もの大きさのめっちゃ強いムカデが出現します。

小学生の頃初見で瞬殺されたのですが、安全だと信じ込んでいたRPGの町で突然襲われたこともあって相当トラウマになりました。あれ今でも怖い。

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イニシエダンジョン

・「コーラムバイン」

くろすけ氏のサイト「たんしおレモン」にて2011年に公開されたゲームです。

私はこのゲームが本当に好きで、「朝起きたらコーラムバインにログイン、夜寝る直前にログアウト」という生活がしばらく続いた時期もあったのでプレイ時間は1000時間や2000時間じゃないです。相当やりこみました。

オンライン上で色々な人との出会いや別れがあったり、助け合ったりと、今振り返れば非常に充実した9年間を私に与えてくれたゲームだと思います。あの場所はきっと私の青春です。Flash終了まで1カ月を切った今、何年も一緒に過ごしてきた大切な人達とアルバムをめくるような気持ちでプレイしています。

思い出を語りだすと本当にキリが無いのでゲームの説明に移りますと、コーラムバインはオートバトルのオンラインRPGで、20種類から選べる魔物と共に冒険して得た経験値やアイテムで魔物を育成していくゲームです。くろすけ氏によるほのぼのとした雰囲気の可愛らしい3DCGが特徴的です。

また、前述したようにオンラインでの共闘などプレイヤー同士の交流が盛んに行なわれており、チャットの民度が非常に高いことも長所の一つです。強さや立場も関係ない和気あいあいとした場の空気感こそが、私がサービス開始から今まで遊び続けている理由でもあります。

やりこみ要素が非常に深いゲームなので今から始めても終盤までは楽しめないかもしれませんが、是非触れてみてほしいゲームです。

家に居る間は基本的に私がレモン鯖に常駐しているので、もし見かける事があれば一声かけて頂けると非常に喜びます。

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コーラムバイン

以上、4作品を私なりに解説してみましたが、気に留まったゲームはありましたでしょうか。

正直「人生オワタの大冒険2」でテレホマンを見かけて懐かしさで泣きそうになった話とか、何周クリアしたか覚えてないのに未だにやってる「隣の部屋にラスボスがいる。」の話とか、2018年に新ステージが追加されてFlash懐古界隈で歓声が上がった「艦砲射撃!甲・改」の話とか語り足りないことが山ほどありますが、今回はこのあたりにしておこうと思います。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

残された一カ月弱、一緒にFlashを大いに楽しみましょう!

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「人生オワタの大冒険2」より

 

次回は明日、ryutaroさんの「よく続くゲームってなんだろう?」という題での発表です。

お楽しみに!